猫とワタシ

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この記事のみを表示する柏水堂(@東京神田神保町)の思い出

 神保町の交差点際にある、超老舗のケーキ屋さんである。
 昭和4年創業だという。

 思い出と書いたが、思い出といえるようなものは、じつはない。
 靖国通り沿いにある店の前は、数えきれないくらい通ったが、実際にケーキを買ったのは、数回。正確には、2回程度だったと思う(それも仕事がらみ)

 数年前、火事に遭って、休店していたことを知っている。
 シャッターに貼ってあるビラを見た。

 そのときも、私は、通りすぎていた。
 私は、通行人だった。
 通行人A。エキストラだ。

 その柏水堂が閉店した。突然だった。今回もビラが出ていた。味もそっけもないビラだった。ガムテープで無造作に、べったりととめてある。
 老舗ケーキ屋だというのに。格式も威厳もなにもない。

 それが柏水堂らしいのかもしれない、と思った。

 閉店のビラを見たとき、通り過ぎていた思い出たちが、木枯らしのように、私の心のなかに吹き込んできた。
 たくさんたくさんの思い出たち。

 通り過ぎていた、そのときの風景。空気感のようなもの。

 その空気感が、いっせいに騒ぎ立てた。

 それにむかって、私はいった。後悔とともに。

 お疲れさま。
 そしてさようなら。

 いままで、ほとんどケーキを買わなくて、ごめんね。


柏水堂1


柏水堂2



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